東京展終わる

震災後の自粛ムードの中、出足が案じられた第十九回東京展であったが、幕を開けてみると毎日途切れ目の無い御来客、しかも大抵一日に偏るものだが、三日間満遍なくお客様がいらして下さり誠に有難い限りであった。
高麗屋はじめ梨園の奥様方もご来場下さり、またご紹介のご新規様も美馬好みをお気に召して下さって、良いご縁がつながった。


新しく生まれ変わったキャピトル東急の山王スイートは、当初移動出来る物なら片付けて陳列スペースを取りたいと思っていたソファーセットが意外な寛ぎ効果を発揮。お客様が品物を選び終わられてお茶を召し上がっていらっしゃる間にテーブルの上に別の品を出してお見せすると「あらそれも素敵ね」なんて具合で追加購入が決まるという場面も多々有った。
やってみないと分からぬものである。


長テーブルの上に反物を並べたコーナーも、正座に慣れない現代のお客様には立ってご自分の好きな色柄を手に取りやすく、畳を敷かないやり方も案外いけると発見。

召し上がっていただくのは奥沢ブルーリボンの極上ゼリー。惜しまれつつこの六月に閉店するこの店のゼリーは添加物を使わず丁寧に作られており、あまりに溶けやすく壊れやすいので発送は不可。


数ある種類の中から今回は彩りを考慮して黒ごま、ミント、ミルク紅茶、みしょう柑、ブラッドオレンジ、赤ぶどうの六種類を用意。
お茶担当は去年まで高知の店で働いてくれていた堀井さんがご主人の転勤でこちらに住んでおり、縁を切らぬ私の事、うってつけの配役と頼んで来てもらった。


今回のお土産はブルーリボン製の石畳プリン。薄く切ったフランスパンをのせて焼いてある。石畳というより青海波の様だ。

閉展後、最上階の一番広いスイートを見せてもらったら、これがまた素晴らしい。次回創業十五周年並びに第二十回記念の秋の東京展の会場はここしかないと即断。
何はともあれ無事盛況裡に終わってほっとした。こんなご時節にもかかわらず、例年並の成績をキープ出来た事は、ひとえに御得意様のお陰様と、ただただ感謝あるのみである。

呉服・着物・和装 高知県高知市 (c) ごふく美馬.