私は貝になれない

昨日から三日間、今年初めての休みをもらい、実家で過ごす。うち(美馬旅館)の魚は何十年も前から隣の隣町須崎の魚屋「濱光」から仕入れている。

その昔は先代の「濱光のおばあ」がリヤカーを引いて町内を売り歩いていた。
子供の頃から年寄りとウマの合った私は、おばあと一緒にリヤカーを引いて回った事もある。


今は娘のみっちゃんがトラックに載せてやって来る。
体に沁み込んだものか知らぬが、今でも鰹の刺身だけは濱光のでないと食べた気がしない。






今日はウルメとチャンバラを買い、ほら貝とヨナキ(夜鳴き?)という見たことはあるようだが初耳の貝をオマケにもらった。

チャンバラとは高知の名産巻き貝で、別名ケンカ貝とも言う。ギザギザの爪が武器の様なのでそういうのだろう。こんな大きいのは滅多にない。


ウルメはサラダと姿寿司に。
貝は苦味が有って酒が進む。

夜泣貝という名は、夜になると「キュー」とか言って切ない声で泣くのかと思ったらどっこい、子供の夜泣きの特効薬だそうで、地方によって実際食べさせる所もあれば、殻を枕の下にすけてまじないにする所もあるらしい。

広島ではアカニシ貝を夜泣貝と呼ぶらしいが、別の地方では別の貝がそう呼ばれており、色々だが共通しているのは苦味の有る巻き貝であるという事と、これを食べるには殻を割らなければならないという事のようである。

苦味成分の何かが神経に作用するのであろう。
貝という物は貝塚が示す通り、太古から日本人の脳と体に大きな恵みをもたらして来た。古人が発見し伝えた医食同源というものは実に確かな、有難いものである。

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