麺十夜

怠けグセが付いて書かない日々が続き、久々に筆を…。

この半月撮り溜めた写真を見たら、我ながら驚くほどの麺づくし。美味いのも不味いのも玉石混淆に並べてみる。

まずは先月東京でお能の会の打ち上げがあり、渋谷東急のなだ万で会席をいただいたが、ご年配のお集まりゆえ量少なめのコースで私には到底足らず、帰りに香妃園へ寄ってお決まりの「とり煮込みそば」を食い、それから銀座の行きつけへ飲みに行ったその後、またまた食欲湧いて来て、夜中の二時に食った新橋駅近くの岡山ラーメン。


まずまずであった。しかし一夜の内に会席と二杯のラーメン(しかもとり煮込みは一人前が優に普通のラーメン二杯分はある)を食うとは。

そして次の日、平成中村座観劇後、知り合いの勤めている浅草のレストランへ行って蝦夷ジカやら何やらガッツリ食べた後、以前から宿題になっていた浅草の名店「バーねも」へ回り、やがて知り合いが仕事を終えて飲みに来たので合流し、酔った勢いで「とり煮込みそば」を食わせると言って二日続きとなる六本木香妃園へ車を走らせたが、日曜とてやっていず、仕方なく日曜の銀座へ戻り、行ったのは何のこっちゃ富士そば。


ここでまたカツ丼ともりのセットを食う。夜中の富士そば、たまらぬ味である。出汁でなく醤油がダイレクトに来る。
二日続けて夜中にどんだけ食うんじゃ!という勢いで、若かりし日の胃腸が戻って来たか?と疑うばかりであった。

しかしそんな筈もなく、この翌日からガクッと食欲不振に陥る。

翌々日、やっと食欲戻り、銀座「よし田」であられそばを。


これは高知では食えぬ物。小柱が海苔の上に載って来るのを半分は生で先につまみ、残りはつゆで火を通しながら食う。はしらわさ、小柱のかき揚げなど、これからの季節の好物である。
高知へ帰って行きつけの「味里」へ。いつもの「わかめおろし」でなく「ネギだけ」を注文する。


長く切って煮込んだのと細かく刻んだのと文字通りネギだけのうどん。あっさりして美味い。これに生姜を入れてもらえば風邪気味には最高の妙薬、養生食である。

続いて我が最高の冷麺でお馴染みの「稲ぎく」へ珍しく冬場に赴き注文したのは「天津麺」。


ラーメンの上に蟹玉を乗せたものだが、ここのは甘酢餡はかかっていない。思えば妙な料理だが、何故かこの日はこれが食べたかった。

師走に入り、またまた京都へ。六盛さんに先日のパーティーご出席のお礼方々食事に寄ったあと宮川町へ回り、商いしつつ飲んでいると勘十郎さんが来店。先日高知では何もごちそう出来なかったのでせめて一献と、行きつけのバーK6へ。むーちゃんも合流。
いつも通りサラダ、進特注ピラフなどを平らげた後、さっぱりした物が食いたくなり、「えー、まだ食べるの?」と呆れる一同を尻目にわがままメニューの冷製パスタを注文する。


ウニやら京野菜やらであっさりして美味い。ご宗家も「美味しい美味しい。僕カッペリーニ大好きなんですよ」とおっしゃりつつ良く召し上がる。
この日も解散は三時半であった。

二泊三日の京都を終え、大阪へ。幸四郎旦那のアマデウスを観にシアターブラバ初見参。楽屋へ伺い、高麗屋ご夫妻に今年最後のご挨拶を。そして新春歌舞伎の中継にアマデウスで共演中の内山理名嬢が案内役で出るとの事で衣装の事をご依頼下さり、内山嬢にも会って打ち合わせ。振袖をお貸しすることになる。
高知へ帰ってご町内「華珍園」へ。


久々に「五目そば」をいただく。あっしり塩味に豚肉、白菜、きくらげ、たまねぎ、にんじんなどがシャキシャキで旨い。

数日して上町「唯」へ。「ごぼうのかき揚げ天そば」を。


以前より味が薄くなった様な気がした。しかしここは流行っている。

高知に五日いたかと思ったらまたまた京都へ。顔見世を昼夜通しで観る。朝の十時半から夜の九時四十五分まで。半ば「行」である。
昼の幕間に定番のお隣「松葉」へ。「あなごそば」を注文。


駅改札内の店といい、ここ本店も、やはり前より出汁が薄くなった気がする。

明けて翌日は東京へ。高麗屋ご長女紀保さん出演のミュージカル、染五郎丈出演の日生歌舞伎、平成中村座と観て回る。
夜は行きつけの銀座「ペスカデリア」でここのイチオシである生ガキを四種七個食べ、特注のわがままサラダ(この日はいつものマッシュルーム、アンディーブ、青い葉ものに加えカリフラワーを入れてもらう)を注文。
最後に又々わがままメニューで「スルメイカとオリーブのパスタ」を作ってもらう。


思いのほかオリーブが少なめで、もう少しアクセントが欲しかったのでレモンをもらい一搾り。うん、美味しくなった。

斯くして撮り溜めた麺十連写。一巻の終わりである。

呉服・着物・和装 高知県高知市 (c) ごふく美馬.