何を聞きよら!
菅内閣が発足し、慣例通り新閣僚の記者会見が行われた。私は昔からこの会見はどんな深夜になっても必ず見ることにしているのだか、今回の会見を見ていて、記者の質問内容について非常に気に入らぬ事が一つある。
何か?言わずと知れた靖国問題である。自民党政権時代、バカの一つ覚えで聞かずには置かなかった靖国参拝問題について、ただの一人も質問しない。むろん自民党時代は政策に大差ないという事で他に聞く事がなかったという側面もあるが、公人私人の区別などという馬鹿げた基準を問うような、あの愚かしい質問を、何の反省も無く勝手に引っ込めるとは、長年夜中まで閣僚記者会見を見続けて来た我々ご贔屓に対して、失礼千万な話である。
下らない質問が死滅した事自体は歓迎だが、それに変わって出たのが、小沢質問である。何故こうも一つ覚えなのか?結論。日本のジャーナリストの花形と言われている官邸記者クラブの記者たちは、実は我が国の将来を真剣に憂えてもいなければ、社会正義の実現など全く考えていない。もっと言えば、あまりにも賢くないか、さもなければ明治時代から少しも進歩していない卑しいブンヤ根性である。
今日大臣になったばかりの人間が、どれだけの人物か、どんな国家観を持っているのか?それを知るのに、やれ小沢がどうした、鳩山がどうした、そんな事聞いて何になる?衆愚迎合でなく、心ある視聴者読者が本当に聞きたい事を端的に聞き出す質問はただ一つ。
「あなたはこの国をどんな国にして行きたいですか?」
これしか無いではないか。一流大学出た馬鹿ほど手に負えないものはないのである。